以前「雑味の無いコーヒーのために」の記事で松屋式抽出法をhttps://seppecoffee.jimdo.com/coffeematuyashiki/をご紹介しましたが、今回はそのやり方を使って氷だしコーヒーを作ってみたいと思います。
ドリップでアイスコーヒーを淹れるときに手っ取り早いのは普通に濃い目にホットコーヒーを作って氷を入れ冷やすというやり方でしょうが、今回の氷だしコーヒードリップとは、お湯の代わりに氷を使おうということなんです。
なぜそんな方法をと思われるかもしれませんが、一番の利点はクリアでまろやかだということです。
暑い夏はスッキリとしたまろやかなアイスコーヒーを飲みたいものです。
水だしコーヒーというやり方もありますが、専用の器具を買うと結構な値段がしますし、水の中にコーヒーの粉が浸かっている状態でのつくり方は、クリアなコーヒーにはなるのですが濃度が出にくいのです。
もちろん好みの問題でもありますが濃度の物足りなさを補いながら、まろやかなコーヒーを求める方には氷だしコーヒードリップはお勧めです。
今からご紹介する氷だしコーヒードリップですが、それは普通お湯でコーヒーを淹れるところを氷を使って同じことをやってしまおうという方法です。
コーヒーを淹れるときお湯の温度が高くないとコーヒーの成分を抽出する力が弱くなりますが、高温ですと抽出したくないものまでもが溶け出してしまいます。
氷だしコーヒードリップではその点を考慮し氷が解けていくのを利用して、ゆっくりと時間をかけて抽出することで濃度がありながら、まろやかなコーヒーを淹れようということです。
時間がかかるという欠点はあるものの、実際にコーヒーを淹れるという作業は普通にドリップするより簡単かもしれません。
前日に準備しておくとあくる日にはアイスコーヒーやアイスのカフェ オレが楽しめますので、ぜひチャレンジしてみてください。
氷だし抽出の手順
抽出方法は以前にご紹介した松屋式抽出法と同じです。
粉をドリッパーに入れ中央部分をすり鉢状に掘っておきます。
粉の挽き目は細めでセットしています。
後で上からドリッパーを重ねるのでグラグラしないように同じメーカーのものを揃えて使うことにしました。
ちなみに画像はハリオV60 ドリップインです。
特にこれでなければということではありませんが…
松屋式の手順でお湯を注ぎ蒸らしをします。
お湯の温度は低めの温度で行います。
特に後の工程を考えると、泡が膨らんで中に空洞ができることでドリップされるときに水だけが通り抜けるようなバイパスを作らないように平らな状態で終えるように注意します。
ポタ、ポタとコーヒー液が落ちてきたら、しばらくそのままにしておきます。
その間に上から乗せるペーパーを加工します。
こんな感じにドリップのペーパーを粉の上に被せられる大きさにカットします。
適当でいいですよ(笑)
加工したペーパーを上にのせておくことで、全体にムラ無く水がまわります。
上にもう一つのドリッパーを乗せて中に氷をセットします。
氷が少しづつ溶けていくことで点滴のようにドリップしていきます。
松屋式の方法でコーヒーのエキス分だけを抽出します。
エグ味や雑味が出ない段階で抽出を終わりたいので氷の分量は前もって量っておきます。
コーヒーの粉40gに対してコーヒー液200cc抽出を目安に氷を200gほど乗せています。
少々の雑味が入った方がミルクで割るときには相性が良いように感じますが、そこはお好みで抽出量を調節してみてください。
氷がだいぶ解けてコーヒー液が下のポットに溜まっていくのがわかると思います。
室温が20~25度で6~7時間かかってコーヒー液はゆっくりと抽出されていきます。
前日の夜に仕込んでおくとあくる日にはできあがっています。
抽出後の粉の状態です。
平らなままでバイパスもできずに抽出完了です。
コーヒーのエキスが200cc出来上がりました。
お湯で割ってホットでもいただけるのですが、やはりホットはその都度淹れたほうが美味しいように感じます。
やはりこのコーヒーはアイスで楽しんでいただきたいですね。
もちろん焙煎は深煎りのものがおすすめです。
これからの暑い季節にはすっきりクリアな氷だしコーヒーはいかがでしょうか。
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